国産レザースニーカー スピングルムーブ(SPINGLE MOVE)SPM-110を修理する。

ここ最近、広島県がやたらと元気のような気がする。
学生時代に野球部員どもに苛められたトラウマから野球に全く関心が無い、特に高校野球なんて見たら今でも変な汗が出る僕でもなんとなく広島東洋カープの活躍を耳にするし、同県に本社を置く国産自動車メーカーのマツダもやたらと洗練されたデザインのクルマを活発にリリースしている。あと、数年前に公開されて話題になった片渕須直監督によるアニメ映画『この世界の片隅で』も広島県が舞台であった。
そしてここ10年来愛用している僕のスニーカーも広島県発祥の国産スニーカーブランド『スピングルームーブ』である。
特に好んで履いているのはカンガルー革製のレザースニーカーSPM-110のライトブラウンで、全く同じモデル、同じカラーを2代に渡って履いている。

1代目のSPM-110はなんの知識もなく履き潰してしまったのだが、2代目を購入時にスピングルムーブ製スニーカーはソール貼り替えなどの修理が可能であることを店頭で教えて頂いた。
そして導入後4年目を迎えソールが摩耗した2代目SPM-110を修理に出して帰ってきた。今回はその修理費用と修理後の履き心地等を備忘録的に残しておきたい。




早速ではあるが、以下の写真が修理よりご帰還された2代目SPM-110だ。
尚、Fラン大学出身の馬鹿なので修理前の写真は撮影するのを忘れてしまった。ご容赦頂きたい。

最近ではフェラーリ、ポルシェ等の高級スポーツカーを本気で修理やらレストアをする場合は本国メーカー本社に送るケースがあるそうだが、なんと我がSPM-110も遥々生まれ故郷の広島県の工場にまで送られ修理されたのだという。なかなかグッとくるじゃないか。
以下、箇条書きに修理の経緯、内容を書いていく。

1.修理の経緯
一般的に靴というものはソールの踵から擦り減っていくものである。スピングルムーブもご多分に漏れず踵からくる。同社サイトを見るに修理可否を決定する限界点というものがあって、この状態に達する前に修理に出すことにした。
ソール以外にも以下2箇所が傷んでいた。
・インソール踵(履き口)の破れ
・シューズ側面屈曲部(指の付け根)の亀裂(ここは同社スニーカーの致命的弱点だと思う)

2.修理店舗にて
スピングルムーブの東京基幹店ともいえる秋葉原の2k540店に依頼した。
ここで修理の相談をした際にインソール踵破れとシューズ側面の亀裂も修理できることを教えて頂いた。ダメージ具合によって若干の差異が生じるだろうが、提示されたのは概ね以下の金額である。

・オールソール交換 約¥5,000
・インソール踵(履き口)の破れ 約¥3,500
・シューズ側面屈曲部の亀裂修理 約¥1,200

実はレシートを紛失したため記憶が朧気であるが、上記トータルで約¥10,500(税込み)程の費用である。新品のSPM-110が¥18,360(税込み)であることを考えると悩みどころであるが、受付の女子大生風情の女の子に「大切に履いてらっしゃるんですねぇ」と感心されてしまったので、「やっぱソール交換だけでいいわ」と言えなかったのが真相だ。
尚、修理依頼はインターネットでも受け付けているが、やはり実店舗で相談しながら進めるのがベストであろう。




3.修理期間
当初は2カ月と言われたが実際には1カ月ほどで戻ってきた。ちなみに修理に出したのは4月末頃だった。

4.修理されたSPM-110を観察する。
まずはソールから。
古いソールの上に新しいソールを貼ったのがモロバレであるが、ソールを人様に敢えて見せることなんて皆無であろうから、気にするほどではない。

つま先部の拡大。
古いソールと新しいソールとの関係が分かりやすい。

踵部の拡大。
ここが一番違和感を覚える部分ではあるな。

側面拡大。

インソール踵部。
明るい色の布が貼り込んだ部分が修理箇所である。ここの修理は高価であるが、実際修理されたものを見るに充実感があるね。おすすめ。

シューズ側面屈曲部。
亀裂が数か所入っていたのだが、接着剤できれいに修繕されている・・・が、ここはすぐに亀裂が再発しそうな予感。

5.修理されたSPM-110を履いてみて。
修理から戻った直後はソールの硬さを感じたものだが、あっという間に慣れてしまい、修理したことすらも忘れるほどだ。
見た目も普通に履いている分には全く気にならない。
週1~2回ほどのペースで履き、1カ月に一度クリームを塗り込む程度のケアをしているが、今のところソールの剥がれなどもなく快調である。

6.スピングルムーブの靴は何回修理できるのか?
修理から戻った靴を引き取る際に店員さんに聞いてみたところ、シューズ側面屈曲部が肝心要らしく、ここのゴムだか樹脂だかが硬化してヒビや亀裂が大量に生じてしまうと寿命ということらしい。同部劣化のせいで2回目のソール貼り替えを迎えるのはなかなか厳しいのでは?とのご意見だ。

最後にスピングルムーブからSPM-110帰還した際に同封されていた礼状を掲載しておく。なかなか粋で嬉しいじゃないか。
皆さんのスピングルムーブにも幸あれ。現場からは以上である。




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